2007年4月11日

【経済・企業経営】vol.28 オフショアリング

オフショアリング
   Offshoring

企業が自社のシステム開発やデータ入力などIT分野の業務の一部、または全部を海外に移管・委託すること。


補足


オフショア活発化の背景には、90年代後半のインターネット普及による通信コストの大幅低下がある。

多国籍企業において事業拠点間で立地格差が大幅に縮小すると、各国企業はグローバルな経営資源の再配置を検討するようになった。

もともとはコスト削減を目的に、人件費の安価なインド・中国などに単純労働を委託することが多かったが、最近はコールセンターなど顧客と接触する業務、設計・研究開発といった専門的職についても委託するケースも見られるようになった。

資本関係のない海外企業にアウトソーシングする場合と、海外支社・法人を設立して現地で人材採用をし、業務移管する場合の2ケースがある。



「オフショア」とは元々金融界の用語。

イギリスのマン島やチャンネル島、アメリカのカリブ海諸島(バミューダ島、バハマ島、ケイマン諸島など)の離島をさす。

これらの島々は歴史的・経済的事情から、外国人に対して合法的に租税優遇措置を設定しており、タックスヘイブン(租税回避地)として知られる。

ここから「オフショア」という言葉が、『自国の規制や税金から逃れるための海外移転』という意味として転用されるようになったのが語源。


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