ゲーム理論-3
●囚人のジレンマ
各プレイヤーが絶対優位の戦略を選択すると
両者が協力してより劣る戦略を選択する場合に比べて
互いに悪い結果を招いてしまう。
〔状況〕
ある犯罪に関連した別件容疑で捕まった
容疑者Aと容疑者Bが登場。
二人とも犯罪に関わった可能性は高いが
決定的な証拠がなく、別々の取調べを受ける。
二人とも、相手がどのような選択をしたか
分からないので、同時進行ゲームになる。
相手が自白しない場合は、
自分が自白すれば、自白しない場合よりも刑が軽く、
相手が自白する場合も、
自分が自白するほうが、自白しない場合よりも刑が軽い。
つまり各々のにとっての絶対優位の戦略は
「自白をする」
ということになる。
したがってゲームの結果は
A、B両者ともに自白して
比較的軽めの刑ということで落ち着く。
しかしこれは最も望ましい結果ではない。
両者ともに自白しなければ
さらに軽い刑で済んだはずだからだ。
このように、各プレイヤーが絶対優位の戦略を選択すると
協力する場合よりも悪い結果を招いてしまうことを
囚人のジレンマ
と呼ぶ。
このゲームで注意すべき点は
お互いに協力する約束ができていたとしても
相手が裏切るという可能性を孕んでいることだ。
つまり仮に二人が口裏を合わせて自白しないことを約束しても
取調べの際、相手を裏切って自分だけ無罪になろうという動機が働くのである。
裏切りの回避のために
裏切れば報復する、という罰則のメカニズムや
逆に約束を守ったら報酬を与える
というサイド・ペイメントの方法を取り入れたり、
ゲームを1回ではなく、
何度も繰り返し行って勝ち逃げさせない方法が
取り入れられる。
次回は「ゲーム理論-4 男女の争い」です
0 件のコメント:
コメントを投稿