企業ブランド・デザイニング-?
第1回 企業にとってブランド・デザインはなぜ必要か
企業の実体とそのイメージは、タイミングによってズレがあります。このズレを「イメージギャップ」といいます。
いつも世間から注目される大企業は、情報量でイメージギャップを埋めることができますが、できたばかりの急成長企業や産業材メーカーなど生活者の目に見えにくい企業の場合、そのイメージギャップは広がる傾向にあります。
また一部上場を果たすような企業でも、企業イメージが悪いために株価が低迷し資金調達に苦労したり、実体に見合った優秀な人材がなかなか集まらないといった問題が生じます。
企業が評価されるうえで必要な情報には、売上高や利益高、成長率といった〈客観情報〉と、「TVCMがうまい」「商品がよい」「社員の態度がよい」「社長が立派」といった〈イメージ情報〉がありますが、概して一般に入手しやすい〈イメージ情報〉のみで、「企業イメージ」は形成されやすい傾向があります。
企業ブランドをデザインすることの目的は、 ・・・続きのページへ
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それら企業イメージを意図的に構築し、戦略に沿った浸透プロモーションを実施し、マーケット・投資家・社会からの企業への信頼感を醸成して取引を増大させ、ひいては社会になくてはならない企業として存続させていくことにあるといえます。
企業イメージは、常日頃の企業活動を見聞きして感じたこと、サービスを受けて感じたことなどが人々の心のなかに沈殿して形成されます。
高度情報化社会の今日では急速に情報量が増え、情報の伝達スピードが格段に速くなり、表現がよりリアルになって視覚環境がどんどんにぎやかになっています。
まさに「情報洪水社会」ともいえる環境の中で、ひとは情報過多で頭がパンクしないように、あらゆる情報を単純化したイメージで脳にインプットします。
こうして圧縮された情報がイメージ情報となりますが、企業に関するイメージ情報にあたるものが「企業理念」や「ブランドネーム(社名)」、それをビジュアル的パターン化したものが「ロゴマーク」「ロゴタイプ」です。
また企業理念を1行でコピーライティングしたものは、「コーポレートステートメント」といいます。
次回は企業ブランド・デザインの方法について掲載します
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