2008年1月18日

【経済・企業経営】 vol.158 為替レートの意味(円高・円安)

為替レートの意味
  (円高・円安)


円高(ドル安)
「1ドル=100円」が「1ドル=90円」になること。
ドルとの交換額が10円減る。
・ス・ス円の価値が10円上がる)
1ドル買うのに、前日に比べて今日は10円得をしたということである。

諸国景気後退への懸念、
あるいは日本国内の景気好調によって
日本の国際的な信用が上がり
金融市場でドルなど外貨が売られ、
円買いの動きが活発
であることを示す。

≪産業面≫
輸入主力型業種は好調になる
 電力・石油・ガス・旅客運送・紙パルプなど

内需主力型業種は円高の影響を受けにくい
 建設・メディア・通信・サービス・不動産・
  ノンバンク・食品・繊維・小売


・円が高いため、海外での輸出品の購買意欲が下がり
 輸出主力型企業は減益
 自動車・電機・精密機器・機械・総合商社・鉄鋼・化学・
  機械・薬品・造船プラント・貨物輸送・
  ソフト・ゲーム・非鉄金属



≪生活面≫
海外旅行時にモノを安く買える

「円高差益還元セール」でワインなど、輸入品を安く買える






円安(ドル高)
「1ドル=100円」が「1ドル=110円」になること。
ドルとの交換額が10円増える。
・ス・ス円の価値が10円下がる)
1ドル買うのに、前日に比べて今日は10円損をしたということである。

日本経済への信用が下がり
・ス・スもしくは米経済への信用が上がり)
円を売ってドルを買う動きが強いことを示す。


≪産業面≫
輸出企業は好調

日本の平均株価が上昇
・ス・ス日本の景気は輸出産業に大きく依存しているため)

輸入主力型業種は減益
・ス・スモノの輸入価格が上がるため、コストが増える)


≪生活面≫
・日本の物価が上がる
 (輸入額上昇の影響を受ける)

原油高が上がり
 光熱費(電気・ガソリン代)が高くなる

・円安でインフレ傾向になると
 銀行金利が引き上げられる

・海外在住者は
 円の資産価値が目減りする



(ドル安)円高
2007年後半から2008年1月にかけて
円高傾向にある(2008.1.17現在も継続中)が、
これはあくまでも外貨の価値が下がり
それによって円高となっている
(円の価値そのものが強くなったわけではない)
という見方がある。

このような状況のことを
「円高ドル安」ではなく「ドル安円高」
と表現されることがある。

つまり米のサブプライムローン問題や原油高などによる
米・欧州経済の先行き不透明感から
ドル・ユーロ・ポンドなど外貨価値が下がり
相対的に円が高くなっている
という意味である。

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